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公私混同、その2 [社会]

現都知事である舛添要一氏が炎上しつつあるが、果たしてその結末がどうなるか、というところも本人の本質がどのように出るか、影響するところも大きいかと思う。

別に関心をもって見るわけではないが、多くの報道系番組で取り上げられるので目にも耳にも入ってきてしまうのだが、ヤメ検の住田弁護士の言葉が言いえている、と思う。曰く、もともとの本質が色々と出てきてしまっているのではないか、と。つまり大名行列のようなそれも高額のホテル・飛行機代を使っての海外出張。そして公用車使用の私物化。遡っての私的費用への政務活動費の流用。

もっとも前都知事であった人物が、週末に公用車の使用は問題にならないが、ルールを明確にしないで都を離れているのが問題、そのように発言していた、そこのところの金銭感覚が、前都知事も現都知事も根っこは同じ気がする。こんな人物しか都知事にはならないのだろうか。いや、都民の劣化も激しい、そういう事か。

前都知事は道路公団分割民営化に功があったとして名を挙げた人物だが、私は、そんなもの決して功があったとは思っていない。この辺も人によりけりというか、皆さんの評価が随分と甘い、そう思っている。

高速道路、別名有料道路はもともと、投資額が回収されたら無料化する、そういう約束の元に、利用者から料金徴収してきたが、首都高速などは、とっくの昔に投資金額を回収したはずであるのにとうとう無料化しなかった。

そりゃそうだろう、無料化などとやれば、料金徴収等から数珠つなぎになる人件費の発生意義がなくなるから、天下り団体となりえない。せっかくETCやDSRCなるものまで導入して天下り団体の意義を出すようにしているのに無料化されては天下り先を確保してきた役人が困るのだ。

 結局、官僚の書いた筋書き通りに事を運んで行った、いや、分割した分、ポストの数が増えたので、その分、官僚には受けが良い、そういう事だろうか。だから都知事を辞めることになった事由について、逮捕するような内容ではない事でも逮捕する検察が動かなかった、そういう事だろう。

 小泉純一郎という人物、自民党にも官僚にもしがらみがない、そういう本人の思い込みで官僚の大きな天下り先である道路公団を潰すべき政策をとったつもりだったが、何のことはない、終わってみれば天下りポストが増えただけ、そういう事なのだが、それでも都民の皆さんが何か勘違いするものがあったのだろう。だからこそ猪瀬直樹氏は都知事選に400万票を超す歴史的得票で大勝したのだが、その前都知事と本質部分で共通項のありそうな現知事が前知事が辞職したのと似た金銭感覚の持ち主であってもこのまま居座れるだろうか。

 私のサラリーマン時代、取引先の人物が色々と接待してくれた。いや、私自身は自分の金での飲食や遊興にも制限をかけていたほど自律していた人間なので、他人の金でそういう事、よしとは思わなかったのでだいたいは断っていた。

 ところがある日、「たまには受けてください、でないと我々も遊べないんです」そのようによく誘ってきた人物に言われた。複数の同僚からも、うーさんが行かないと我々も遊べないんだ、そのように言われた。

もともとの感覚が違うのである。他人の金で飲食したり遊んだりして後ろめたい気がしないのだろうか、そのように思うのだが、そういう役得のある職に就いたのだから利用しない手はないとか、そういうことだろうか。

私は仕事の中身では妥協をしない厳しい仕事ぶりで、周囲にも取引先にも厳しい姿勢を示していたので、どこかで弛緩部分を作らないといけないと思い、自分だけではない時だけ、接待を受けるようにした。

 ところが、卑しい人間とは、本当に卑しいもので私が日常的に接待を受けているように陰口を聞いていたらしい。

 そういう事を考えると、いっそこういうようにした方がいい、そういうものを見せてくれる上司がいた。

取引先への宿泊出張の時、朝一で相手企業に入る場合、前泊の、その夜はだいたい相手企業の接待が行われる。

 ところが、私のいた事業部の責任者、つまり事業部長は相手企業にいつ、どこに宿泊するとかいう情報を一切与えず、自分たちだけで夕食をとって打ち合わせとも言えないような簡単な話と語らいをして、翌朝、相手企業に赴いたのだが、だからと私は何の不満も感じなかった。

 そういうやり方をしていれば、そんなものかと相手企業の接待を期待しないで済む上司、同僚、部下が周囲に増えてくるのではないか、そう思ったが、あにはからんや、工場建設で建築請負の企業の接待を期待した連中に集団で陥れられた事がある。

予算を握っている私抜きでは接待を受けられない。かと言って、土建業の接待のうまみを契約時に知ってしまって、その魅力からは逃れられない。結局、接待など眼中になく仕事の中身にのみ関心のある私が邪魔と、それぞれ思惑のある連中で自分たちでも担当できるからうーさんのような有能な人は、より先端の技術開発に集中するべきと、事業部長に進言したのだ。

そういうやましい心とは無縁の事業部長は、それもそうかと、同意したらしいのだが、まあ、人間とはさもしいものだと思う。

よく、お里が知れると言うが、これも出生による差別的な内容なので使いたくもないが、しかし、そういう人間ばかり見ていると、さもありなん、そういう気になってくる。
私の中では出生に限らず卑しい人間は卑しい、そう思っているが、まあ、育った環境に左右される弱さというものが人間にはあるので、残念な事ではある。

しかし、人間には学ぶ力、能力があるので、出生がすべてとは言えない。逆に裕福な家庭あるいは良家の血筋に生まれて他人を見下すという人物も多い。

結局、本当に頭のいい人物は、人とか社会とかそういう事をよく理解できる人なのだと思う。

現知事が頭がいいかのような話をよく聞くが、私にはそう思えない。彼の場合、マスコミに出始めた当初から、さもしさがにじみ出ていた。
本当に頭がいいなら、知事職とか公職あるいは公私というものをよくわきまえ、できるだけ低いコストで都民の満足度を上げる努力をするのではないだろうか。

都民のためにと負託されている税金で、贅沢三昧をしても、少しも気に病まないこと自体で最初から都知事としては失格なのではないでしょうかね。

民間企業でさえ既述のような会社経費にせずに出張時の自分たちの飲食費用を自腹で払ったり、取引先に余計な費用を負担させない人がいる一方で高額な大名旅行を当然と思うような人物が公職についているのだから、なんともはや世間は甘いものだと思う。

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