SSブログ

東証平均株価20000円越えについて [政治]

株価は買い注文が入らない限り、基本的には上がっていかない。
最近は電子取引となって、各種チェック機能もあり、あまりにおかしな売買は規制が掛かるようになっているようだが、それでも実際に現金のやり取りという売買に時間や実体が伴っていた昔と較べて、空売りや空注文という実体のない操作で株価の操作も可能であり、発覚しなければ、企業の実力とはかけ離れた株価で売買されるケースもある。
 
取引について現金のやり取りと書いたが、信用取引という、現ナマのやり取りではなく信用取引での仕手戦という手もいわゆる株屋では行われていたような、そういう過去もあり、そういう事等をトータル的に見てマネーゲームと言ったり、汗水流して地道に働く人生の対比として見る言葉もある。

私が子供の頃、本屋で書籍を探す時に必ずと言っていいほど雑誌やビジネス書のコーナーにはマネービル等の文字の入った月刊誌などがおいてあり、何だろうかと思っていたものである。

高度経済成長期にして額に汗水垂らして金を稼ごうではなく、金の運用で稼ごうという人間がいたという事なのだが、高度経済成長という事はパイ自体が大きくなっていくので、株等への配当があってさえ、一般労働者の所得をマイナスにする必要はなく、多くの人が収入の増加を実感できていたと思う。

ところがGDPが安定期から低成長気あるいは停滞をし始めると、投機で稼ぐ連中にとっては、自分たちの取り分を厚くするためにはよそを削ってもらわなければならない。しかし、そういう欲望を政府が実現する方向で動くというのが地道に生きてきた私などからすると驚きなのだが、しかし現実に自公政権はその方向で動いた。

これの最初が小泉政権の時の名目は規制緩和という政策だった。
そしてその次が今回の安倍政権下でのアベノミクスなる二番煎じ政策である。

経済を好転させたという名目には株価が大きな要素となる。
だが、実体経済としてGDPに大きな寄与のあった産業について皆さん、思い当たるものがあるだろうか。せいぜいが円安による外国人観光客の増加及び観光客の購買だろうか。

産業や産業構造の劇的好転などの要素がなければ、株価だって大幅な上昇を見込めない。そこで政府が手をつけたのが年金運用の制限である。
我々の年金は我々が働いた中から一定額徴収されてそれがリタイア後、年金として戻ってくる、この時に物価上昇分も繁栄させて受け取れるようにプールされている巨額の年金が安定した利子を付加して戻ってくる組織に投資されている、そういう事でずっと仕事を辞めた後の生活の安定を享受できていたというのが今までだった。

つまり投資した元金が減るとか無くなるという株のようなリスクのある投資は法律によって制限されていたのだ。

元金に対しての配当どころか元金自体を大きな損失に晒す比率の高いものが株取引であり、実体経済が成長あるいは順調に推移していればリスクが小さくなるかも知れないが、そうでない場合、あるいは将来的に恒常的利益どころか必ず、どこかで上下するという株価は、資金の投機的運用でしかないのは、先人達は皆知っている。

そういう株取引というものについて、年金運用についての規制を35%から50%に緩和して株価上昇のトリックを用いたのが安倍政権の株高というものの実態なのだ。

実体経済で大きな産業活性化を見せるものがなければそれは単にマネーゲームでしかなく、結局は誰かがババを引くことになる。パイが大きくならないのに一部の人間が大きくパイを食えばそのしわ寄せが他に来ることは子供でもわかる論理なのだが、何故、そういう危ない綱渡りのようなものに国民の年金を巻き込めるのか、私は人間として安倍晋三なる人物は信用できない、と思っている。

nice!(12)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 12

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。