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高速道路って誰の既得権? [政治]

偉そうに私を政府首班に、などと言っても私にどれだけの能力があるか、私の周囲の人たちだってわかっていない。まあ、かつての学校の恩師とか所属企業の上司とか、本当に一握りしかいないだろう。

そういう人たちだって、私の真の実力など知りもしないと思うが。では、その一端を、今日は、これからお話ししよう。

車で遠出する機会の少ない学生だったり、あるいは車とは縁のない低所得の社会人であった頃、高速道路の事、現実味がなかったが、それでも首都高の無料化などという話は、会社の仕事などで同僚の運転する車で首都高速を利用するときに語られていた。

高速(有料)道路の無料化は、建設時の投資が償却された時、そういう話で、首都高などは利用者も多く、早めの無料化が期待された。

ところが、ところがである。いつの間にか、首都高の無料化は、上り(あがり)を他の高速道路建設の原資とすることにいつの間にか変わっていってしまった。

郵政事業の国民が預けた金の行き所が高速道路など、無謀な投資を招いている、そういう話のもと小泉政権時代に郵政事業の民営化、高速道路公団の分割民営化が図られたが、そもそも、高速道路は初期投資が回収されたら無料化が筋ではなかったのか。

結局、筋論を忘れると、おかしな話が定着してそのまま当たり前になる傾向が日本は多い。これらほとんどが官僚の懐に利益誘導されるものなのだが、もちろん現役官僚という話ではなく、退任後の話である。

国民への利益還元、このために公務員は、代わりに、税金から報酬を受けとれるのだが、国民への利益還元をしないならば、国民の税金から給与を受け取る資格はないはずなのだ。であるのに、いつのまにか自分たちの為に税金を、動かす、そういう事にすり替わっている現実をもっと我々は知るべきだと思うのだが、そういう観点で、何故、猪瀬直樹が評価されたのか、私には全く分からないのだ。

欧米に行かれた人もたくさんいると思うが、例えばアメリカの高速道路。今、有料化の話もあるらしいが、一部、橋を除いて無料。

何故、アメリカは無料で高速道路が存在し、日本は有料道路ばかりなのか?
シンプルに道路自体を見てわかるのだが、日本の高速道路はオーバースペックなのだ。つまり必要以上に何物にも金をかけすぎている。

何故、そんな仕様になったりあれこれ装備されるのかと言えば、いわゆる利権の構図からだ。
あれが必要、これが必要と言えば、それぞれの供給業者との癒着、すなわち高額での取引を含めて建設業者にも担当者にもあるいは担当部局と言い換えた方がいいかもしれない、恩恵がある。

オリンピックの施設や国立競技場だって、精査しなければとんでもない金額になっていたし、いや、今だって本当はもっと安くできるもの、IOCのバカ会長、いやバッハだったか、その会長と東京オリンピックの組織委責任者との癒着構造で費用が高止まりしてしまった。

オリンピックの主催はマイナスだけでなくプラスもあるので表立って全面的非難をする人も少ないが、日本のように少子高齢化がこれから一段と進むと言われている国にとっては、高額の負債は今後厳しいものになる。

道路だって、必要なものは作ればいいと思う。だが、一方、こんなに金をかけているのだろうかと思うのが日本の高速道路であり、最近やっと、辺鄙なところを通る高速道路が分相応に簡素化しだしたが、アメリカの高速道路は、日本の高速道路と比べて、シンプルであり、これなら、日本の一級国道のように、一般予算で保守ができるのではないか、そう思う。つまり初期投資の回収後は、保守・維持費が必要だ、などと噓の名目をつけることもなく、無料にできるのだ。

ところが日本の主要高速道路は、その保守・維持の費用が高いからと、有料である事の意義を説明されているが、一級国道並では何故、悪かったのだろうか。その答えが前述のような利益誘導の構図を盛り込んだからなのだが、気前よく道路を作りすぎたために、一般道路(橋梁・橋脚も含む)の保守・維持費だけでさえ、現時点で数百兆円に及ぼうか、そういう時代が来るのに、国を守るという観念からは遠い、官僚のよこしまな気持ち。国をすでに滅ぼしかけている。

日本全体の経済活動を考えれば全ての国道を経済指標だけで考えてはよくない。だが、だからと遠く人里離れた地域までもが何故、割高の建設費を投じてまで作られなければならないのか。

誰だって人口密集地に道路を通せば渋滞で経済効率が悪くなるのはわかる。既存の一級国道はその成り立ちから渋滞からは逃れられない経路を辿っているのだが、アメリカの高速道路を見れば、そういう事への対処なども簡単に見えてくる。

圏央道路などはその概念の一つなのだが、ところが相変わらず華美な道路建設という根本的なところは変わっていない。高速道路という名の道路建設、やればやるほど誰かの既得権益が増して、瘦せる国家財政や庶民の懐とは別のところで、ほくそ笑んでいる連中がいる。

戦後何十年、多くの国会議員が渡米しているのに、そんな知恵の一つも出てこない現実が恐ろしい。
道路一つ取ったって、馬鹿じゃなかろか、そういう事をやっているのだから、他の事も推して知るべし。

国会議員というおバカさんたちに任せきりでは、国はよくならない。
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