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淋しかった夏祭り [日記]

見知らぬ土地に来てから48年。
しかし、私自身は仕事でほとんど住んだことはなく、週末とか長期休暇など仕事が休みの時に帰省するだけで、この地でのイベントなど参加した事もなかった。

ところが今年、町内会の班の当番が回ってきて高齢の母親の代わりに私が行事の労役に駆り出されるのだが、先週末、土、日と二日間、町内会の夏祭りの道路規制(町内の道路を歩行者専用にする)各5時間ずつに当番として出たのだが、これが何と淋しいものだった。

ひょっとしたら道路規制に駆り出されている人数の方が夏祭りを目当てに来場する人数よりも多いのではないか、そういう気がしたのである。

同じ組で担当した人物から昔は山車も2台(今回は1台)で子供の数が多くて引けずにあぶれる子供もいた、そういう話が出ていたのだが、とにかく規制された道路をたまに人が通る、それが祭りの担当者だったりで、露店も本部近くの飲食店の自店の前の出店が数店。街路灯がぽつんぽつんのメイン道路。

前出の人物曰く団塊世代ジュニアがいなくなったら、ほとんど寂れた、らしい。
しかし、暑さだけは半端ではなく、たった二日間であるのにふだんの生活に余計なものが入ると、死ぬ思いというか、こんな思いまでして祭りを続けたい、そう思う人は減っていくだろう、そういう感が強かった。

私の子供の頃と較べれば日中など山車を引くにしろ御輿を担ぐにしろ、暑すぎる。数年前までは日中山車を引いていたようだが、今年の暑さを考えるともう日中は限界だろう。
かと言って夜間ならばいいと言えるほど、気温は下がらず、私などもう開き直って汗臭いのをクール何とかという噴霧器で誤魔化して凌いでいたが、体調の悪い時はこういう手伝いも負担だ。

私のところの町内会の住人の数自体は増えているようだが、そのまま年齢が高い方にシフトしていっているだけのようで、お年寄りはよっぽどのことがない限り祭りになど出てこないし、だいたい、町内会の役員自体も、もう何年といわず、二十年も顔ぶれが変わっていないのではないか、という段にいたっては、このままその連中が夏祭りの幕引きを行う、そういう事になるだろうか。

私の小学校から高校まで一緒だった友人が毎年故郷の祇園に飛行機で飛んでいっては参加して山笠を担いでいるというのだが、国の重要無形民俗文化財という触書なので、さもありなんだと思うが、町内会レベルの夏祭りは少子高齢化と共にどんどん消えていく運命にあるのだろう。

町内会の夏祭りは小さなお子さんを持つ家庭が近場で祭りというものを体験させる良いチャンス、ということなのだと思うが、こういうものの復活はテレビドラマのようにはいかないようだ。

余談だが私が大人の女性がきれいだと思ったのもまだ学校にも上がっていないころに田舎の夏祭りに一緒に行った隣家のお姉さんの浴衣姿だったのだが、そういう体験をする機会がなくなるこれからの坊や達、生まれてくるのが少し遅かったかなあ。
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エコピーマン

私は個人的に 町内会の祭りの行事はいずれなくなってしまうと考えています
山笠でさえ 博多の町の祭りだったのです
今や 博多の町は衰退していますから
福岡市内の人(祭り好き)の人がやっているのが
現状です 山坂の期間中は仕事しなくていいし
酒さえ飲んでいればいいからです
これも 福岡市の重要な収入源という後ろ盾があるから 存続されるでしょうが 田舎の場合盆踊りなんていうものは 消滅していくでしょう 
高齢少子化が 田舎では著しいからです

by エコピーマン (2015-07-28 10:22) 

うーさん

>エコピーマンさん
博多の山笠、行った事はありませんが、一時期は毎年と言ってよいほど全国ネットのテレビで流されていたので、そういう事情だとは思いませんでしたが、こういう少子高齢化をもたらしたメインの政党、つまり長く政権政党だった自民党が相変わらず自分たちこそ正義のようなこと言っているの、厚顔無恥、大人としてどうか、そう思いますねえ。
by うーさん (2015-07-29 17:46) 

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